つい数年前まで、某社は利用者から、その保険料を徴収していた。しかも、実質年率に上乗せするというセコいゴマカシを使い、「多めの保険料」をかっぱらっていたのだった(正規保険料の約4倍。)。実際の利用者はその事実をほとんど知ることがなかったと思われるが、ある賢明な利用者が保険料徴収に対する裁判を起こしはじめてその事実が白日の下にさらされたのだった。借入で生ずる利息はもちろんとして、団信保険料も徴収され、さらにアナタが細則に挙げられる事故に遭えば保険金まで同社に下りる…。まさに、同社の利用者は正真正銘身も心も捧げた格好となっていた(笑)。ちなみに、同社の明細書にはいまでもその。名残(保険手数料)の項目があるのだ。
政府収入から政府支出を差し引いたものを、政府収支または財政収支という。これがプラスであれば財政は黒字であり、マイナスであれば財政は赤字になる。財政が赤字の場合には、国や地方政府は国債または地方債を発行してその赤字を埋めることになる。財政赤字は内需を拡大させるから経常収支の赤字要因であり、逆に、財政黒字は経常収支の黒字要因になる。日本では八七年から政府収支の対GNP比がプラス、すなわち、財政は黒字になっており、経常収支黒字の大きな要因となっている。それに対して米国では、財政赤字の対GNP比が八〇年代の初め頃から拡大し始め、八〇年代後半にいったん縮小したが、九〇年代に入って再び拡大に転じている。このように、米国では財政赤字が大きいことが、経常収支の赤字要因になっている。米国の長期的経常収支の赤字要因をまとめると次のようになる。?民間部門が高消費・低貯蓄である。?税金・社会保険料などの国民負担である政府収入に対して、政府支出が多すぎる、すなわち財政赤字が大きい。したがって、米国の長期的な経常収支の赤字を縮小させるには、民問部門が貯蓄率を引き上げると共に、財政赤字を削減する必要がある。財政赤字の削減のためには、税金・社会保険料の国民負担を引き上げるか、あるいは政府支出を抑制するか、その両方を実施するかしなければならない。
各国が足並みをそろえて行なっている超低金利政策により、変調をきたした世界経済がてこ入れされるのかというと、見通しはけっして明るくない。先行きが不安なため、消費者は買い控え、企業は設備投資をしなくなる。そして、手持ちの資金を貯蓄にまわす傾向が高まる。公定歩合の引き下げによって資金調達がしやすくなった銀行でさえ、焦げつきを恐れて貸し渋りを始めており、教科書どおりの効果が上がっていないのが実状だ。ある経済学者は、「政策金利はゼロ金利にむかっての競争」だと発言しているほどである。日本では長く超低金利政策をとってきたために、ほかの主要国と協調して利下げすることができない状態だ。先の6か国同時政策金利引き下げにも、日本は参加していない。つまり、日本では政策金利による景気の拡大策が期待できないことになる。いったいどのような対策を打てばいいのか、いまだに有効な手立てが見つかっていないというのが日本の現状なのである。
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